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開廃会

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かい-はい-え

 天台宗の用語。仏陀の教説および仏身について、本質的なものと方便的なものとの関係を論じるために、隋の智顗によって区別された三つの関連した概念。 方便をうちあけること(開)と、方便をやめること(廃)、方便が真実と一体になること(会)。法華経においてはじめてあらわされたもので、経の前半には、法華以前の権教(方便の教え)と法華の実教(真実の教え)との関係を、教えの体から開権顕実(かいごん-けんじつ)、衆生を導くはたらきから廃権立実(はいごん-りゅうじつ)、実践の面から会三帰一(えさん-きいち)と示し、経の後半には、釈迦牟尼仏の仏身について、永遠の根元仏(本仏)とそれが形をあらわした仏(迹仏)との関係を、開迹顕本、廃迹立本、会迹帰本と示し、略して開廃会という。即ち、法華の実教からいえば、法華以前の権教は真実に導くための方便の教えであり、権教への執われを開けば、その時真実があらわれる(開権顕実)。だから、権教への執われを開き除けば、権も実もすべてが真実に他ならないから、方便としての権教の必要はなくあって廃され(廃権立実)、ここに声聞・縁覚・菩薩の差別がなくなって、三乗ひとしく一仏乗に入って成仏する(会三帰一)。仏身についても同様に開廃会が説かれる。{─以下略─}(仏教学辞典)