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一来果

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いちらいか

 声聞四果の一つ。
 欲の支配する世界には、修行によって滅ぼされる9種の煩悩があるが、そのうち6種を滅ぼしおわった者の得る段階。この階位の者は一度天界に生まれ、また再び人一間界に生まれてさとりを得るので一来という。
 人間界にあってこの果を得れば必ず一たび天上に生まれ、再び人間界に還って来て、さとりを得て涅槃に入る。また天上においてこの果を得れば、まず人間界に行き、再び天上に還って涅槃に入る。このように必ず一度天界と人間界とを往来するために、一往来果ともいう。

参考:『瑜伽論』29巻、『倶舎論』24巻