しゅみせん
須弥は梵語スメール(Sumeru)の音写。妙高(みょうこう)と漢訳する。古代インドの世界観によるもので、世界の中心に高くそびえる巨大な山。大海の中にあって、金輪(こんりん)の上にあり、その高さは水面から八万由旬(ゆじゅん)である。その周囲を七金山(こんせん)がとりまき、この七金山と須弥山の間に七海を擁する。七金山の外側に鹹海(かんかい)を隔てて鉄囲山(てっちせん)がめぐり、須弥世界の外廓をなす。鹹海の中に四大洲(しだいしゅう)があり、その中の南瞻部洲(なんせんぶしゅう)(閻浮提(えんぶだい)ともいう)に人間は住む。日月は須弥山をめぐり、山の中腹には四天王、頂上には帝釈天(たいしゃくてん)のすみかがある。 (願生偈 P.1447)