「唯除五逆誹謗正法」の版間の差分
提供: WikiArc
2行目: | 2行目: | ||
ゆいじょごぎゃく-ひほうしょうぼう | ゆいじょごぎゃく-ひほうしょうぼう | ||
− | 『大経』の第十八願文[[大経上#18gan|(18)]]と第十八願成就文[[大経下#no22|(41)]]に出る語。「ただし、[[五逆]]を犯すものと[[謗法]]のものとは除かれる」という意。『大経』には「ただ五逆と[[誹謗正法]]とをば除く(唯除五逆誹謗正法)」と説かれている。この語と『観経』下品下生で説かれる[[五逆]]・[[十悪]]の凡夫の十念往生との[[会通]]が種々に行われてきた。なお親鸞は第十八願文に「唯除」と説かれたのは、五逆と謗法とが極重罪であることを知らせ、[[回心]]させて、あらゆるものを往生させようとする意であるとした。<br /> | + | 『大経』の第十八願文[[大経上#18gan|(註 18)]]と第十八願成就文[[大経下#no22|(註 41)]]に出る語。「ただし、[[五逆]]を犯すものと[[謗法]]のものとは除かれる」という意。『大経』には「ただ五逆と[[誹謗正法]]とをば除く(唯除五逆誹謗正法)」と説かれている。この語と『観経』下品下生で説かれる[[五逆]]・[[十悪]]の凡夫の十念往生との[[会通]]が種々に行われてきた。なお親鸞は第十八願文に「唯除」と説かれたのは、五逆と謗法とが極重罪であることを知らせ、[[回心]]させて、あらゆるものを往生させようとする意であるとした。<br /> |
− | 『銘文』には「唯除五逆誹謗正法というは、「唯除」といふはただ除くといふことばなり、五逆のつみびとをきらひ、誹謗のおもきとがをしらせんとなり。このふたつの罪のおもきことをしめして、十方一切の衆生みなもれず往生すべしとしらせんとなり」[[大経上#no1|(644)]]とある。 →[[八番問答]] →[[抑止門]]<br /> | + | 『銘文』には「唯除五逆誹謗正法というは、「唯除」といふはただ除くといふことばなり、五逆のつみびとをきらひ、誹謗のおもきとがをしらせんとなり。このふたつの罪のおもきことをしめして、十方一切の衆生みなもれず往生すべしとしらせんとなり」[[大経上#no1|(註 644)]]とある。 →[[八番問答]] →[[抑止門]]<br /> |
『浄土真宗辞典』(本願寺出版社)より。 | 『浄土真宗辞典』(本願寺出版社)より。 | ||
}} | }} |
2023年9月30日 (土) 22:59時点における版
ゆいじょごぎゃく-ひほうしょうぼう
『大経』の第十八願文(註 18)と第十八願成就文(註 41)に出る語。「ただし、五逆を犯すものと謗法のものとは除かれる」という意。『大経』には「ただ五逆と誹謗正法とをば除く(唯除五逆誹謗正法)」と説かれている。この語と『観経』下品下生で説かれる五逆・十悪の凡夫の十念往生との会通が種々に行われてきた。なお親鸞は第十八願文に「唯除」と説かれたのは、五逆と謗法とが極重罪であることを知らせ、回心させて、あらゆるものを往生させようとする意であるとした。
『銘文』には「唯除五逆誹謗正法というは、「唯除」といふはただ除くといふことばなり、五逆のつみびとをきらひ、誹謗のおもきとがをしらせんとなり。このふたつの罪のおもきことをしめして、十方一切の衆生みなもれず往生すべしとしらせんとなり」(註 644)とある。 →八番問答 →抑止門
『浄土真宗辞典』(本願寺出版社)より。
→誹謗正法