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乞食

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こつじき

 出家者が一定の行儀に従って、在家信者から食を得ること。 (序分義 P.382、、要集 P.1010要集 P.1038要集 P.1167要集 P.1174)


出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

◆ 参照読み込み (transclusion) JDS:乞食

こつじき/乞食

出家修行者が在家信者に食をう生活手段のこと。ⓈⓅpiṇḍa-pātaの訳。儐荼波多びんだはた分衛ぶんねなどと音写し、団堕だんだ托鉢たくはつなどと訳す。ⓈⓅpiṇḍa-pātaは元来、食物が堕ちる意で、転じて与えられた食物が鉢の中に堕ちることを意味する。インド古来の遊行ゆぎょう修行者(各地を巡って修行する者)の生活法で、仏教もこれを採り入れた。乞食作法は諸律蔵に詳しく説明されるが、主なものに、午前中にのみ乞食すること、乞食食を次の日に残して食してはならないこと(『四分律』一四、正蔵二二・六六二中~三中)、乞食先を選ばず、順次に家々を回ること(同九三上中)などがある。後に、堕落した僧侶や、道心がなく金品や食べ物などを恵んでもらって生活する者を「乞食こじき」と呼ぶようになった。


【参考】佐々木閑『出家とはなにか』(大蔵出版、一九九九)


【執筆者:榎本正明】