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人餐を輟めて…

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ひと-さんを-とどめて

 人が自らの食事を節約して士を養っても、舟の中でそのものに殺されるという血なまぐさいできごとが起るということ。 もと『呉越春秋』『魯子春秋』 に出る 「慶忌(けいき)の故事」 を引いたもの。 舋 は 釁(きん) (血ぬる) の俗字。 (論註 P.131)

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

吳越春秋/第004卷

  • 人、餐を輟めて士を養ふに、あるいは 舋、舟のなかに起り(論註 P.131)

呉の公子である慶忌が敵の臣下の要離を策略によって信じてしまい、棒禄を与えて養っていた。ところが要離はあるとき無防備な船の中で慶忌を殺害してしまうという故事。

前漢書

  • 金を積みて庫に盈(み)てれども、餓死を免れざることあり。(論註 P.131)
鄧通という者が、漢の文帝に可愛がられ、大金を貯めるほどの幸せの境涯にあずかったが、逆にこの幸せを受けたことが仇となって次の景帝の時には、この大金は没収され遂に餓死してしまったという故事。