ごんけ-ほうべん
真実の法に入らしめるために仮に設けた法門のこと。権仮・権方便・権門などともいう。方便の願、方便の行信、方便化身土などといわれる場合の「方便」がこれに相当する。一度真実に入ったならば不用となり廃されるため暫用還廃(暫く用いて還りて廃す)の法ともいわれる。「化身土巻」には、
- この願の行信によりて、浄土の要門、方便権仮を顕開す。(化巻P.392)
浄土和讃には、
- 聖道権仮の方便に
- 衆生ひさしくとどまりて
- 諸有に流転の身とぞなる
- 悲願の一乗帰命せよ (浄土 P.569)
などとある。→方便 (浄土真宗辞典)
- →トーク:方便