わたくしは、さまざまな計(はから)いをまじえた自力の心をなげ捨てて、「阿弥陀さま、わたくしの来(きた)るべき浄土往生の一大事について、あなたの救いの働きにおまかせします」と、ただ一心にたのみにいたしております。^[1]

　如来におまかせしたとき、往生成仏の身と定まり、如来の救いは確定したと信じて、その後の称名念仏は、如来のご恩に報いるものであると、喜びのうちにお称え申しております。

　この「信心正因・称名報恩」の道理が聞きわけられたことも、浄土真宗を開かれた親鸞聖人がこの世におでましなされたおかげ、また、その後、代々、教えをひき継がれたよき導き手の方がたのお勧めのおかげであると、ありがたく存じております。

　このように念仏申す身となったからには、定めおかれた御きまりは、生涯、守り通す決心でおります。