「三願的証」の版間の差分
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そして'''[[第二十二願]]'''によれば浄土の菩薩は一地より一地へと次第に進むことなく諸地の行を同時に修め、また利他の行を修める。このように、往生のためにも往生の後の生活においてもすべて阿弥陀仏の本願力によるのであるから、すみやかに往生成仏することになるという。これによって往生の因である五念門と、往生してからの果である[[五功徳門]]のうちの前の四門および第五門とがいずれも'''[[本願力]]'''によることを、順次に三願をもって証明したのである。(仏教学辞典) | そして'''[[第二十二願]]'''によれば浄土の菩薩は一地より一地へと次第に進むことなく諸地の行を同時に修め、また利他の行を修める。このように、往生のためにも往生の後の生活においてもすべて阿弥陀仏の本願力によるのであるから、すみやかに往生成仏することになるという。これによって往生の因である五念門と、往生してからの果である[[五功徳門]]のうちの前の四門および第五門とがいずれも'''[[本願力]]'''によることを、順次に三願をもって証明したのである。(仏教学辞典) | ||
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2020年9月10日 (木) 05:21時点における版
- 『論註』で本願力(仏力)に拠って速やかに往生成仏することを三願によって証明された釈文。
さんがん-てきしょう
的取三願ともいう。曇鸞の『浄土論註』巻下(論註 P.155) に見える説。『浄土論』には、五念門の行を修めることによってすみやかに成仏するといわれているが、それは五念門によって浄土へ生まれ、浄土の菩薩として他を教化するから自利と利他とが完成するのによるとして、浄土往生によってすみやかに成仏する根拠を、阿弥陀仏の四十八願のうちの三願を取り出して証明したもの。
即ち第十八願によれば、念仏して往生するから迷いの世界に輪廻することがなく、第十一願によれば浄土の衆生は正定聚に住するから必ず滅度(さとり)に至り堕落することがない。
そして第二十二願によれば浄土の菩薩は一地より一地へと次第に進むことなく諸地の行を同時に修め、また利他の行を修める。このように、往生のためにも往生の後の生活においてもすべて阿弥陀仏の本願力によるのであるから、すみやかに往生成仏することになるという。これによって往生の因である五念門と、往生してからの果である五功徳門のうちの前の四門および第五門とがいずれも本願力によることを、順次に三願をもって証明したのである。(仏教学辞典)
的は、あたる。要点をつく。たしか。あきらかという意。浄土往生の意義を三願の要点をあきらかにして証明するという意。(行巻 P.193で引文)